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856話

趙三斤一行は遅れることなく、青木雲雀の後に続いて、整然と別荘の広間に入った。

一同が順に席に着くと、各人の前には緑色の濃い茶が出された。見た目は確かに茶らしい風味を感じさせるものだったが、杯に触れた瞬間、趙三斤たちは一瞬固まった。

なぜなら、茶碗が冷たかったのだ。つまり、茶碗に満たされたお茶も冷たいということではないか?

冷水で淹れたお茶?このような斬新で興味深いものは、趙三斤はおろか、柳浄天でさえ初めて見るものだった。思わず茶碗を持ち上げ、軽く一口含んでみる。

「冷水で淹れたお茶、これはあなたがた華夏にはないものでしょう?我が国では、この冷水で淹れたお茶には『水雲茶』という風雅な名前...