Read with BonusRead with Bonus

813話

黒河は中華国の最辺境に位置し、この黒河を管轄する都市は言うまでもなく中華初の沿辺開放都市、黒河市である!「北国の真珠」という美称を持つこの地は、広大な面積と美しい環境を誇る国境貿易観光都市となっている!

もし朗月が今も苦境に立たされていなければ、趙三斤一行は黒河市内に戻り、半日もあればロシアへ入国する手段を見つけられただろう。だが、時間が待ってくれないのだ。

この季節の黒河は気温こそ高くないものの、それでも15、6度ほどはある。長時間水中に潜伏していても、多少の冷たさを感じる程度で、骨身にまで凍みるほどではない。それだけで十分だった。

趙三斤たちが川に入った場所から少し下流には、黒河観光...