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772話

「二人は闘技台に立ち、それぞれ一角を占めると、開戦前に挑発の言葉を交わした。「テコンドー部の主教として、君は朝鮮半島のテコンドーを使うつもりかな?それとも我が偉大な島国の空手道を選ぶのかな?」

「いやいやいや!」鈴木川狼は神秘的な雰囲気を装い、つま先で軽く地面を蹴り、半メートルほど前に踏み出すと、両手を自然な形で円を描くように動かした。一連の動きを終えると、笑みを浮かべて言った。「私は君が見下している中華武術を選ぶよ!」

「わぁ、太極拳だ!まさか太極拳を!」鈴木川狼の太極拳の動きは洗練されていて、一つの流れとなって自然に繋がっていた。その姿に、周りで見ていた学生たちから驚きの声が上がった。...