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600話

「ブルゴーニュ」はフランスの名高い赤ワインの産地として知られ、その中でもロマネ・コンティ特級畑のワインが「ブルゴーニュの王」と称されるのは、まさに醸造家の匠の技の結晶だからだ。年間生産量が六千本にも満たないという超希少性が、ロマネ・コンティ特級畑のワインに天価の値段をつける理由となっている。

火龍が今日このような世界級の名酒を手に入れられたのは、彼がこれまで一度も行使したことのない特権があったからだ。趙三斤がいなければ、火龍はこんな世界級のワインを味わう機会など得られなかっただろう。

専門のサービススタッフがワインを適切に開栓し、三人のグラスにほんの少しだけ注いだ。マナーとして最初のグラス...