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583話

「やはり、趙三斤の予想通り、柳盈盈に付き添って現れたのは、後ろに控える三、四人のスーツ姿の中年男性たちと、柳盈盈の左後方を歩く中年女性だった。

「どこに問題があるの?」柳盈盈は趙三斤に会うなり、単刀直入に尋ねた。

「前で濾過して、後ろで水を加える。これが無駄な工程じゃなくて何だと?」趙三斤は前方の工程と後方の工程を指さし、柳盈盈と冗談を言うつもりなど微塵もなかった。

「周薬師、これはどういうことですか?」柳盈盈は「柳氏漢方」のオーナーではあるが、製薬に関しては多少の知識しか持ち合わせておらず、普段は新薬の問題はすべて薬師に任せ、せいぜい審査役を演じる程度だった。

「これには何の問題もあ...