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527話

賭石城

賭石城は繁華な大都市の周縁部に位置し、広大な地形に人影は疎らだが、その建築様式は確かに目を引くものだった。孟亦凡が言うように、この「賭石城」が中華全土で見ても辛うじてトップ5に入るかどうかというレベルだとしても、翡翠の原石を賭けるこの世界において、場所など何の関係があるだろうか。

一行四人が内部へと進んでいくと、両側から聞こえてくる呼び込みの声に趙三斤は少し目が回りそうになった。暇を見つけては「賭石城」に遊びに来るという孟亦凡や柳盈盈と違い、趙三斤にとってはこれが初めての経験だった。

四人の前方、さほど遠くない場所にある店の前には人だかりができていた。賭石師たちの常として、人...