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52話

林德才がウー・ヨウネンを趙三斤のところへ行かせたのは、趙三斤が怒って再びあの怪異を解き放ち林家を災いに遭わせることを避けるため、仲介役を頼みたかったからだ。だが彼はなんと、逆に趙三斤にその怪異を使って林德才を脅かすよう唆している。もしこの件が林德才や苗香竹の耳に入ったら、彼らはどう思うだろうか……

林德才はおろか、趙三斤自身も、まさかウー・ヨウネンが自分の味方になって策を授けるとは夢にも思っていなかった。

イタチが鶏に新年の挨拶をするようなもので、善意からではない。

「ウーおじさん、他に用がなければ、私は先に行きます」趙三斤は身を翻して立ち去ろうとした。

案の定、ウー・ヨウネンは一瞬戸...