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503話

柳浄天と鈴木三郎が相次いで目を覚ましたのを見て、趙三斤は胸につかえていた石がようやく落ちた気分になり、寝室を後にした。リビングでは、すっかり主人のように振る舞っている張おじいさんが、既にお茶の準備を整えて、ただ湯を注ぐだけの状態にしていた。

「香り高いお茶だ。茶葉は上等だが、淹れる人はどうかな」清々しい茶の香りに心が洗われる感覚を覚えながら、張おじいさんが次々と湯を注いでいく様子を見て、趙三斤は思わず冗談めかして言った。

「どうした、まずいのか?」張おじいさんは趙三斤の妙な表情を見て、思わず尋ねた。

「美味いかどうかは、あいつの意見だけじゃ決められませんよ」趙三斤が口を開く前に、階段の上...