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364話

双面仏の原産地はミャンマーだ。具体的にどの能力者が鍛造したのかについては、趙三斤は知らない。伝聞によれば、本物の双面仏はミャンマー現地で「神僧」と称される一眉禅師が自ら開眼したものだという。表面から見れば普通の墨玉製品と変わらず、通常の太陽光の下では漆黒の色を呈し、強い光を当てると若干色が変化し、半透明の深緑色になる。

しかし。

一般的な玉製品と違うのは、普通の光ではなく、赤外線を照射すると、本物の双面仏の内部には一連の幻影が浮かび上がるという点だ。

いわゆる「幻影」が具体的にどのようなものなのか、外部での噂はさまざまで、誰も実際に目にしたことがないため、大半は根拠のない憶測に過ぎない。...