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1030話

部屋の中で、龍陵は自ら淹れたお茶を趙三斤の前に運び、ようやくゆっくりと味わい始めた。なぜだろう、茶を愛する者にとって、茶を味わう瞬間は、いつも心が澄み渡るような気がする。まるで心身ともに清々しい感覚に包まれるかのように。

「おじいさんの体に異常はありませんか?」龍老の脈を取ったまま離さない趙三斤を見て、龍陵はやはり少し不安そうに尋ねた。

「すべて正常です!」趙三斤は微笑んで、龍陵に安心させるような目配せをした。

一般人から見れば、趙三斤はただ龍老の脈を取って状態を確認しているだけに見えるが、趙三斤自身はよく分かっていた。彼は絶え間なく龍老の体内に玄気を注ぎ込んでいるのだ。龍老の体の受け入...