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52話

「唐浅は人と議論することが得意ではなく、特に幼い頃から官界に身を置いてきた薛家の若旦那に対しては、一時どう返答すればいいのか分からなかった。

彼女には、なぜ薛若明が文曲院で学んでいた頃からずっと、自分を標的にしているように見えるのか理解できなかった。梧桐城に戻ってからも、彼女はいつも慎重に言動を慎み、事があっても耐えられることは耐え、妹の唐汐と薛若容が衝突した時でさえ、事を荒立てないよう選んできた。

五皇子もすでにこの場での争いに気づいていた。「薛大人と長寧侯は何を話しているのだ?」

薛若明は先んじて唐浅の皇子への不敬と隊の水源不足について語り始めた。唐浅は五皇子の表情を見つめるだけで、口...