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50話

「右相の蕭遠山も煽りを入れ、先ほど自分の息子が戦っていた時の緊張感は微塵も見せず、悠然と言った。「陛下、大昭は礼儀の国でございます。今こそ大斉の習慣を尊重し、弱者を虐げるという汚名を避けるべきでしょう」

「荒唐無稽だ!」崇光皇子が反論した。「習慣の名の下に我が大昭の定めた規則を無視するなど。父上、このような前例を作れば、今後我が大昭はどうやって諸国を威圧できるというのですか!」

唐浅はもう避け切れなくなっていた。相手は晶石を使い、その速さはすでに常人のものではない。巨斧の通り道には破壊の跡が残る。一瞬の隙に、かぶりものが斬り裂かれ、長い髪が解き放たれた。

平安を象徴する百歳辮が真っ二つに...