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272話

真夏の狩猟場には鬱蒼とした木々が影を落とし、黄昏時の光が最も眩しく美しく輝いていた。空気中の塵さえ金砂のように照らし出され、蝉の声が響き渡る中、今にも流れ出しそうな錯覚を覚えるほどだった。

こんなに涼しい夕暮れ時なのに、唐浅は何となく落ち着かなかった。おそらく昨夜、二人の子供たちが騒ぎすぎたせいだろうか。

以前、北方にいた頃、二人の子供たちはこんな蒸し暑い夜を経験したことがなかった。梧桐城に戻ってからは、宮殿の温度調節が精巧に設計されており、暑さが厳しくなると、宮女たちが細心の注意を払って仕え、氷を運んできて涼を取ったり、一晩中扇いで風を送ったりして、二人の殿下が少しでも不快な思いをしない...