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246話

蓝河は額の汗を手拭いで拭き取り、兵士が運んできてくれたお茶に礼を述べ、優雅に小指を立てながら、あまり上等とは言えないお茶を一口啜った。

北方の生活の厳しさは以前から聞いていたが、大げさな話だと思っていた。今、実際に体験してみれば、世間の噂は決して嘘ではなかったのだと分かる。幸い、蓝河は気難しい人間ではなく、宮中に入ったばかりで、まだ宮中の侍従たちの贅沢な悪習に染まっていなかった。蓝河は傍らに置かれた聖旨を見つめながら、自分が雲此城に詔を伝えると知った時の、先輩侍従たちの意地悪な笑みを思い出した。

どうやら、簡単な任務ではないらしい。

ただ、皇帝の側近である沈怀様だけは特別に彼に助言をくれ...