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243話

「峥や、どうして悪い奴らに倣うの?」右相の夫人である唐汐は、不満げな表情を浮かべる少年を見つめ、諦めと叱責の色を混ぜた声で言った。「上官端華の言うことなんか信じるなんて。彼も皇帝も人の気持ちがわからない臭い男よ。あなたがそんな人に意見を求めるなんて信じられないわ」

「母上、臭い男ってなんですか?」幼い子どもは発音がはっきりしないながらも、唐汐の言葉に興味を示し、しつこく尋ねた。「お父様も臭い男なんですか?」

「ええ、あなたのお父さんも臭い男よ」唐汐は自分の幼い息子にごく自然にそう答えた。子どもに悪いことを教えているという後ろめたさは微塵も見せず、相爷の三人の子どもの世話をしている乳母の顔色...