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240話

唐浅が去って四年目、墨無痕はすでに絶望していた。

この四年間にあまりにも多くのことが起きた。例えば大斉が臣従し、新君が降伏の書と人質として王子を差し出し、大昭の慈悲を請うたこと。また姑夜の内乱では、二人の王子を支持する部族が互いに争い、血と炎が北方の草原を赤く染め、棘影司の密偵たちさえ撤退が間に合わず巻き込まれるほどの惨状だった。

梧桐城でも時間は容赦なく流れ、明らかなスピードで彼女の存在の痕跡を薄めていった。

朝廷には多くの新しい顔ぶれが現れていた。かつて景帝の時代に彼女と共に仕えた重臣の多くはすでに隠退の年齢に達し、彼女が去った頃の科挙で選ばれた官僚たちが国家の重責を担うようになってい...