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217話

一鞭が振り下ろされ、鮮血が滴り落ちる。遠く離れた場所からでも、唐浅はまるで皮の鞭が血肉から引き離される裂ける感覚が聞こえるかのようだった。

そのような拷問を受けている青年は、一声も発せず、それがさらに大斉の軍官の怒りを煽った。

何度か鞭が落とされ、鮮血が本来色の判別できない囚人服を染め上げ、目に刺さるほど衝撃的だった。

唐浅も眉をひそめた。

「もう一度言ってみろ!」軍官が罵ると、ようやく副官に止められた。

「ご機嫌を損ねられませんよ。もし壊してしまえば、奴隷市場でいい値段がつかなくなります。王子様がお喜びにならないでしょう」そう言って、ようやく軍官は鞭を止めた。「すでに数人の小僧が逃...