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192話

雲霄と長寧侯世子を誘拐し、長寧侯を襲撃した共犯者たちが流刑に処される日、唐浅は雲峥の手を引いて雲霄を見送りに行った。

表情はどれほど平静であっても、唐浅の心は揺れ動いていた。彼女は雲霄にどう向き合えばいいのか分からなかった。

対峙した時にどれほど立派な言葉を並べたとしても、自分のせいで間接的に兄を失い、長年放浪してきた青年をはっきりと目の前にして、唐浅は自分が毅然として恐れることなく、視線をそらさずにいられるか自信がなかった。

実際に囚人服を着て、枷を背負った雲霄と向き合ったとき、唐浅はなんとか冷静さを保った。

「峥儿」唐浅はいつものように優しく傍らの子どもを呼び、「叔父さんにお別れを言ってお...