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162話

「刘少白の診察が終わり、墨無痕の体に異常がなく休息だけで良いと確認した後、唐浅は墨無痕を寝かしつけてから、外の空気を吸いに出た。

すでに正午過ぎ、普段ならこの時間、彼女は窓辺で居眠りをしながら昼寝をしているはずだった。しかし墨無痕に付き添って半日近く横になっていたため、今はもう横になる気が全くなかった。やっと墨無痕が眠ってくれたので、少し外を歩くことができる。

階段に腰掛けたところ、思いがけず絡繹の姿が目に入った。

目は見えづらいが、それでも顔見知りのことだ。かろうじて体格から判断できた。

「長寧侯にお目にかかります」絡繹は相変わらず敬意を込めた態度で接し、唐浅は少し困惑した。

午前...