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13話

「アチェ!」上官が彼女の名を最後に呼ぶ声が、唐浅が水中に落ちた瞬間に完全に遮断された。

水の中は静寂に包まれていた。唐浅は泳ぎが得意だったため、さほど暗くない水中で、徐々に沈んでいく墨無痕の姿を難なく捉えることができた。

普通の落水とは違い、唐浅にははっきりと見えた。この高貴な七皇子は、もがくことすらしていなかった。

水中の世界は、今、琉璃の中にいるかのように揺らめいていた。墨無痕が目を閉じた時、先ほどまでの激しさは消え、まるで一幅の絵のような美しさを湛えていた。しかし同時に、あまりにも脆く、この冷たい湖水に洗い流されて一筋の残像だけになってしまいそうだった。

唐浅は泳ぎ寄り、自分より...