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129話

「この剣は、以前競売所では北方の武士剣として普通に扱われ、わずか百両の価格がつけられていました。しかし今、目の前で半分ほど水晶に埋まり、容易に切れる長剣は、会場の誰もが予想していなかったものです」

この鋭さは、宮中から賜った宝剣にも匹敵するほど。しかも百六十両という価格は、明らかに武威侯の末息子が大当たりを引いたようなものだった。

「唐謙、すごいじゃないか!」唐諺は思わず唐浅の肩を叩いた。「見る目があるな!」

唐浅はただ静かに言った。「来月、武威侯府に送るスズキを一匹増やしてほしい」

南方では季節ごとに唐府に旬の味覚が届けられる。しかし唐家は質素な家柄なので、この季節のスズキも人数分だ...