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123話

「お立ち止まりください、長寧侯」江初雪は唐浅が足を止めるのを見て、やっと彼女の手を放した。「長寧侯は本宮を見かけて、なぜそんなに急いでお帰りになるの?」

唐浅は一歩後退し、無言で二人の距離を広げてから、礼儀正しく貴妃に一礼した。「臣は貴妃様のお気を乱し、雅なるお楽しみを妨げることを恐れております」

江初雪は意に介さない表情を見せ、前回の会見時の険悪な雰囲気とは打って変わり、あの日の唐浅への敵意に満ちた態度など存在しなかったかのように言った。「この庭園は美しく整えられているけれど、訪れる人はめったにいないわ。本宮一人では寂しいものです。侯爷もお早く到着なさったのなら、本宮と共に花見をいたしま...