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103話

青黛は少し躊躇してから、箱を唐浅の傍らの卓袱台に置き、そのまま身を屈めたまま、甘く柔らかな声音で、その内容とは不釣り合いな言葉を口にした。

「侯爺がそれほど聡明でいらっしゃるなら、奴婢ももう遠回しな言い方はいたしません」青黛は言った。「安和帝姫様が侯爺に、陛下を説得していただきたいとのことです」

唐浅は冷笑した。「お前の主は知らないのか、本侯は今まさに陛下の怒りを買い、罰を受けているところだということを」

青黛は相変わらず端正な表情を崩さなかった。遠目には、ただの侯爵と女官が今日の良い天気についてでも語り合っているように見えただろう。「侯爺のお言葉なら、陛下もお考えになるでしょう。そして...