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49話

傾天の速さはとても早く、あっという間に心臓を明臣に与え、そして身を翻すと手を上げ、修為は流水のように花十七の傷ついた体を包み込み、散り散りになりかけていた魂魄を間一髪で安定させた。次は魂魄が噬魂珠と融合するのを待つだけだ。これが最も危険な部分で、少しでも油断すれば軽ければ魔道に堕ち、重ければ魂飛魄散してしまう。どちらの結末も傾天が見たくないものだった。

「どうしたの?」

「何でもない」

花問海が突然立ち止まった花非卿に尋ねると、花非卿は天の果てを一瞥し、手を胸元に当てて、しばらく黙った後に視線を戻し、首を振って花問海に前へ進むよう促した。彼の十七は今、苦しんでいる。花非卿は何事もないかの...