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111話

『九澤荒記遺筆』によれば、九幽閣の花斂魂は心性が正しくなく、同門を妬み、心魔に支配され、多くの同門を殺害したという。門から追放された後、行方不明となり、千年後に九幽閣に戻って九百八十一回の骨鞭の刑罰を甘んじて受け、修真界の笑い者となった。その後五十年、消息は途絶えた……

竹簡に記された簡潔な言葉が、血痕とともに歳月の中に封印されていた。一葉孤帆は手にした竹簡を下ろした。彼が外に修行に出て一ヶ月余り、進展は順調だった。かつて修為が低く知ることのできなかった事が、廃屋で見つけた竹簡に一つ一つ記されていた。誰かが意図的にこれらを残し、彼を惑わせようとしたのか、それとも当時、筆者が本当にすべてを記録...