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955話

「だから二人の視線が交わった時、安二狗の心も揺れた。楊蜜児の眼差しと表情の変化から彼女の気持ちを感じ取った。安朗の婚約者は本当に自分に対して何か思うようになったのだ。」

「義弟、昔お前が姉さんを救ってくれたって聞いたよ。本当に感謝してる。そうじゃなかったら、こんな賢くて綺麗な嫁さんをもらえなかったからな。ほら、義兄から一杯!」向かいに座っていた柳強が酒杯を掲げて安二狗に笑いかけた。

「はは、義兄さん、そんな気を遣わないでください。兄弟として当然のことですよ。それに、僕と晴児、小雨、それに秀児、それに娟子姉さんも、みんな幼なじみで一緒に育ったんです。晴児が危険な目に遭ってたら、見て見ぬふりな...