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651話

さっき彼女は、安二狗が素手でこの棍棒を持った二人の悪党を制圧するのを目の当たりにしたのだ。彼の武術がこの二人をはるかに凌駕していることは明らかで、今また彼がこれほど賢明に事を運ぶのを見て、好感がさらに増した。

案の定、この二人は完全に観念し、おとなしく自分たちの正体を安二狗と静慈に打ち明けた。彼らは確かに秀水鎮の不良で、彼らのリーダーは猛子と呼ばれ、この二番手は水牛、三番手は張兵という。昨夜、尼僧院に忍び込んで悪事を働こうとしたのは、数日前に猛子と張兵が山中で静心を見かけ、色心を起こしたからだった。静心を尾行して尼僧院にたどり着き、そこに数人の美しい若い尼僧がいることを知ると、その話を猛子に...