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576話

「まして、今回の欧陽堉国との問題も、二狗お兄さんが全部助けてくれたからこそ上手く解決できたのよ。そうじゃなければ、私もお母さんもきっと悲惨な目に遭っていたわ。莫蘭は何のお返しもできないから、この体を二狗お兄さんに捧げるしかないの。莫蘭のことを嫌わないでくれる？」莫蘭はそう言いながら、憐れっぽく安二狗を見つめた。

安二狗は彼女の恥じらう姿を一瞥すると、まるで小さな子羊が自分の懐に寄り添っているようで、自然と愛おしさがこみ上げてきた。思わず彼女を抱き寄せながら、ため息をついた。「莫蘭、そんなことしなくていいんだよ。俺はお前に恩返しを求めたことなんてないさ。これも俺たちの縁なんだろうな。それに、俺...