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51話

「ああ、彼女の夫である安大軍からの電話だったのね」

「梅姉さん、安県長も来られたんですか?こんな大層なことになって...」

安二狗は安大軍までもが彼らを接待するとは思わず、身に余る光栄を感じていた。

同じ安家寨の出身とはいえ、彼には安大軍についての印象がほとんどなかった。安大軍は十代で家を出て軍隊に入り、対ベトナム自衛反撃戦にも参加し、野戦部隊から県武装部へ転属。その後、派出所で警察として勤め、副所長、所長へと昇進し、ここ数年で県の幹部にまで上り詰めたのだ。

噂によれば、彼は行動力が非常に強く、秀陽県で順風満帆な生活を送り、前途有望だという。今日秀水賓館での彼の義姉である楊美玲の振る舞...