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365話

安思晴も二人の間にはまだ時間があると感じていた。今はもう何も問題ないし、この真夜中に急ぐ必要もない。そこで、目覚ましをセットして寝過ごさないようにしてから、二人は抱き合って眠りについた。

三時間ほど眠った後、七時過ぎに安思晴の携帯の着信音で二人は目を覚ました。

安思晴はそのとき初めて、自分が安二狗の上にずっと横たわったまま三時間も動かなかったことに気づいた。昨夜の疲れがよほどひどかったのだろう。そして安二狗の覇王の英雄は、まるで釘のように彼女の体に打ち込まれていた。彼女はそれがとても安心感があり、心地よいと感じていた。ぷっと離れた瞬間、突然全身が空っぽになったように感じ、心細くなって、もう...