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2510話

「今夜にでもアダムスを連れ去って、人質にして、罪を白状させる。三下五除二で片付けて、カルロス大統領に報告して、即座に恩赦を出してもらう。これぞ痛快だ!」と安二狗が考えを巡らせていた矢先、隣の個室から女の喘ぎ声が聞こえてきた。女が悦んでいる声だ。安二狗はそんな声を聞くと、股間の英雄がすぐに反応してしまう。

「くそっ!何てこった!昼間っから女を抱きに来るとは、どいつだ、そんな図々しいのは!場所もわきまえないで、こんな個室は防音なんてされてないのに!本当に遠慮がないな!自分の家だとでも思ってるのか?」

しかし、よく考えれば当然かもしれない。この時間にわざわざ珈琲を飲みに来る客も少ないし、隣のカッ...