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2490話

「でも、どうやって大統領執務室に入ればいいんだろう？」安二狗は大統領執務室の前でしばらく立ち止まり、ドアを上下左右から眺めまわした。鍵穴のある錠を見て、彼は思い出した。安家寨にいた頃から鍵には詳しく、暇があると人の家のドアを開けて、夫婦の寝室での会話を盗み聞きするようなスリルのあるゲームを楽しんでいたのだ。

かつて安徳財という老人は安二狗にこうした小さな悪事を唆すのが好きだった。だから、普通の鍵なら安二狗は簡単に開けられるはずだが、大統領執務室の鍵が並のものではないことは分かっていた。そのため、開けられるとは思っていなかった。

それでも試してみる価値はある。そこで彼は二階のトイレで針金を探...