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209話

その時、外から騒がしい声が聞こえてきた。玉蘭は急いで立ち上がり、安二狗の手を引いて裏へと走り出した。

玉蘭の家の裏庭は大きな山に接していて、安家寨の数百軒の中で最も高い位置にあった。塀を乗り越えさえすれば、そのまま山に入れる。さらに奥へ進み、いくつかの山を越えれば密林に入ることができ、そうなれば捕まえるのは難しい。警察と警察犬が捜索に来ない限り、安家寨の自警団のあの臆病者たちでは、絶対に安二狗を見つけることはできないだろう。

安二狗が玉蘭の家の塀に登ったとき、玉蘭と彼女の隣にいる香草を深く見つめ、涙でいっぱいの顔になった。別れがたく、胸が張り裂けそうで、どうしても飛び降りる気になれなかった...