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2067話

「前は俺様がいなかったから、モナ姉さんは俺のものになれなかったんだよ。俺様がいれば、あんたたちの出る幕なんてなかったのにね!」安二狗が茶化すように言った。

だが心の中では、『お前らがもう争う必要なんてないんだよ。モナ姉はとっくに俺の女になってて、お腹にはもう俺の子供がいるんだからな。何をくだらない争いしてんだか!』と思っていた。

これを聞いたモルセフはすぐさま言った。「二狗よ、もしモナがお前と一緒になれるなら、このモルセフは両手を挙げて賛成だ。お前は真の男だ、英雄だ。私のモナはお前のような英雄にこそふさわしい。アバニエフなど何者でもない!さっきの言葉を聞いただけでも分かる、自分の女を売り渡す...