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2049話

「でも防衛体制の調整をせざるを得なくなった。彼は私の防衛配置をあまりにも熟知している。もし裏切られたら、簡単に私の部隊を壊滅させられる」そう言って、メルセフは立ち上がり外へ向かった。

「待ってください、義兄さん!」モンフィはメルセフの背中に向かって叫んだ。

「モンフィ、まだ何か言いたいことがあるのか?」メルセフは振り返り、訝しげに尋ねた。

「義兄さん、考えてみてください。もしアルゴウ兄さんが私たちを裏切るつもりなら、今まで待って何もしないでいる必要がありますか?」モンフィが問いかけた。

これにはメルセフも言葉に詰まった。確かに、もしアン・アルゴウが裏切るつもりなら、とっくに部下を連れて...