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1906話

相手に接近するには、両側から迂回するしかないが、最大の問題は彼が隠れている木から両側の茂みまで五、六メートルもあることだ。狙撃手の厳重な監視下で安全に林に飛び込むのは極めて危険だ。どんなに腕が悪い狙撃手でも、そう大して外すものではない。

しかし、積極的に出て行って彼を始末しなければ、三人ともこいつに足止めされることになる。もしかしたらすぐに仲間が来るかもしれない。この状況で、安二狗(アン・アーゴウ)はある程度察しがついていた。今いる場所は反政府武装組織の基地に近づいているため、危険が常に彼らに付きまとうことになる。

ただ、自分が出くわしたこの武装集団が本当にアバネフの部隊なのかどうか、確信...