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1887話

そうして、二人は次第に足を遅くしていった。安二狗は武術の腕が立つとはいえ、油断することはできなかった。ジャングルの中は状況が複雑すぎる。毒蛇や猛獣はもちろんのこと、木の葉に張り付いている毒虫に一度噛まれただけでも非常に危険で、命を落とすこともあるのだ。イワンカは安二狗の手をしっかりと握り、彼の後ろについて歩いていた。

二人は一日中密林の中を進んだが、夕方になっても人間が通った形跡は見つからなかった。安二狗は頭の中の軍事地図を思い出し、間違いなくこの方向のはずだと確信していた。しかし、二人が一日かけて歩いてきた軌跡を考えると、正しい方向とは思えない。最も憂鬱なことに、一時的に休める場所すら見つ...