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1767話

「もちろんよ。初めて会った時からあなたのこと好きだったの。あなた、少しも気づかなかったの?」林麗は彼のそんな皮肉に腹を立て、美しい瞳を上げて反問した。

「少しは感じていたさ。でも今回のことで、もう信じられなくなった。いや、信じられないんじゃない。信じる勇気がないんだ。わかるか?お前は俺がフィリピンで唯一信頼できる人だった。唯一だ、わかるか?なのにお前は俺を裏切った!お前が自ら俺をこんな鬼の棲む場所に送り込んだんだ。外にいるあのおかまのような女に侮辱されるために。俺がどんな気持ちか、わかるのか?」安二狗は怒りをあらわにして言った。

「二狗兄、ごめんなさい。本当に上司が私の知らないところでこん...