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1654話

「ダメよ、息子を助けに行かなきゃ、一刻も待っていられない」蒋英はそう言いながら階段を駆け上がり、身の回りの物を取りに行こうとした。

安二狗は彼女の手首をしっかりと掴んだ。「蒋先生、いったい何が起きているんですか?私たちが自分で助けに行くしかないんですか?」

「私たちの国も交渉のため人を派遣したと言っているけど、フィリピンは協力すると言いながら、実際には何の対策も取っていないのよ。あなたは知らないでしょうが、フィリピンは信用できない国なの。私が自分で助けに行かなければ。この命と引き換えにでもいい。二狗、引き止めないで、私は絶対に行くわ。李部長のことは、私が戻ってきてからにするしかない。もし私が戻...