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84話

蘇陽と葉不言は一時間近く話し合った。

葉不言は九十歳の高齢だが、話をするとまったく混乱した様子は見られなかった。

体は弱り、目も耳も少し衰えていたが、葉不言の頭脳は非常に冴えていた。

「あの経書、何という名前か知っているかね?」と葉不言は尋ねた。

蘇陽は首を振った。葉不言が知らないように、彼もまたこの経書の名前を知らなかった。

経書はわずか百ページほどで、そこには様々な奇談や医術、薬方が빼곡と記されていた。十三天星針さえも蘇陽が乱雑に置かれた水墨画の傍らで見つけたものだった。

「師匠は言っていた。彼の持つ全ての技は、体内の一つの気に頼っていると。修行も針法も。お前が十三天星針を使えるなら、...