Read with BonusRead with Bonus

40話

謝銀凝は蘇陽に対する見方が変わり始めていた。この男、資料に書かれているほど役立たずではないようだ。

少なくとも中医学の知識に加えて柔軟な頭脳も持っている。そう、口も達者だ。

記者会見は終わったものの、人々の熱気はまったく冷める気配がなかった。主役は去ったが、陳老先生がまだいるではないか。

長年名を馳せてきたこの「陳糊塗」は、なぜそこまで蘇陽を高く評価するのか。はっきり言えば、なぜそこまで蘇陽を持ち上げるのか。燕京の薬王でさえできないことが、若造にできるというのか?

陳糊塗は当然ながら蘇陽を熱心に推していた。彼は年老いてはいるが、頑固ではない。あの日、蘇陽と初めて会ったとき、蘇陽の「医者とし...