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351話

カジノで、王旭が最も好んでいたのはポーカーだった。

彼は海清城では天運に恵まれた者のような幸運を持っていたからだ。

「王少、どうしてこんなに負けちゃったの?」秦可倾が尋ねた。

王旭はにやりと笑った。「可倾、焦らないで。ギャンブルってのは運だよ。今はチップをほとんど失ったように見えるけど、最後まで誰が勝者になるかは分からないんだ」

王旭は確かに役立たずだったが、この言葉は他のギャンブラーたちの耳には相当励みになった。特に負けている者たちは、目に涙を浮かべ、心の中で「王旭、お前の言う通りだ」と思った。

案の定、王旭はチップがほとんど尽きかけた時、良い手札を引き当てた。長く負ければ必ず勝...