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15話

謝銀凝は呆然とした。生まれてこのかた、こんな病気にかかったことなど一度もなかったのだ。

十経九痛、民間にはそういう言い伝えがある。

生理痛という病気は極めて一般的で、ちょっと不注意をすれば罹ってしまうもので、十人の女性のうち九人は生理痛の症状を経験しているという意味だ。

しかし、その九人の中に自分が入るはずがない!

彼女は堂々たる謝家のお嬢様、幼い頃から生活や食事は規則正しく送ってきたのに、どうしてこんな病気になるというのだろう?

謝銀凝は突然思い出した。食事の際に蘇陽が自分と握手をしようとしていたこと、あの時の彼の目は哀れっぽく、まるで涙を落としそうだった。

問題はそこにある。彼...