Read with BonusRead with Bonus

111話

地行龙蛇の血液と酒が混ざり合い、少し濁った色合いを形成していた。

精留された二鍋頭は既に70度近くのアルコール度数に達しており、こうした高濃度のアルコールにさらされた蛇毒は全て分解されていた。

民間では「一両の蛇毒は十両の金に値する」という言い伝えがあり、嶺南地方の有名な三蛇酒は、金環蛇、コブラ、灰鼠蛇という三種の毒蛇で作られたものだ。

『神農本草経』でも蛇は活血祛風、補中益気の効能があるとされ、多くの病症に治療効果があるとされている。そしてこの妖怪になりかけていた地行龙蛇は、さらに骨を強くし若さを保つ効果があるのだ。

秋泠が青花磁の碗を取り出すと、蘇陽はおそるおそる一杯注ぎ、その表情...