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997話

その時、炎はどんどん大きくなり、次々と押し寄せる熱波が顔を焼くように痛かった。

やばい、クソッ、今日はこんな場所で焼け死ぬのか?

なんでこんな不運なんだ?

どうすればいいのか分からず途方に暮れていた時、突然また状況が変わった。

もうもうと立ち込める煙の中から、一陣の強風が吹き付け、続いて巨大な影がそこから現れた。

燃え盛る煙で涙が止まらなかったが、それでも来た者が蜥蜴王のドゥムハンだと見て取れた。

怪物のようなトカゲの顔で、この時は大げさな笑顔を向けてきた。正直、こいつは笑わない方がまだいい。笑えば笑うほど恐ろしく、この顔だけで多くの子供たちが夜眠れなくなるだろう。

「兄弟よ、兄貴の俺が助けに...