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980話

人が登りやすいように、この神像の側には木製の梯子がいくつか立てられていた。私は階段を一段一段上り、すぐに老人が言っていた手のひらの位置に到着した。

この神像は非常に巨大だったが、その掌の上で馬を走らせられるほどではなかった。私がその上に立つと、ようやく足を置けるほどで、不注意なら落下の危険さえあった。

高所に立つと風が強いということは確かだった。その巨大な神像からの圧迫感もより強くなった。なぜなら、この位置からは神像の獰猛な顔が正面に見え、その凶悪な目が生き返ったかのように私を見つめ、心に寒気を走らせたからだ。

私の体内の呪いは、魔鬼荒から来ている。

これから私はこんな存在に体を乗っ取ら...