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948話

関所の中には、武装した侍たちが行き来していた。

おそらく、海から上がってくるトカゲ人を警戒しているのだろう。

「お前たち、海からやって来たのか?どういうことだ?証明書はあるのか?」

数名の侍が我々の行く手を阻み、刀を抜いて冷ややかな態度で言った。

先頭に立つ髭の濃い侍の、アカネや玉城瑶を見る目には、強い所有欲が滲んでおり、非常に不愉快だった。

海の嵐を経験したせいで、アカネと玉城瑶は今かなり疲れた様子だったが、それがかえって儚げな美しさを引き立て、人の保護欲をそそる魅力を醸し出していた。それが、あの侍頭に邪な考えを起こさせたのだろう。

今の我々の体調は確かに良くなかったが、この侍頭が我々に...