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855話

今、私の全身は傷だらけだ。傷そのものは小さいが、かなりの量の血が流れ出ていた。

森の中で多量の血を流すと、その血の匂いが食物連鎖の頂点に立つ生き物を引き寄せやすい。狼や虎、果てはフクロライオンまでもが。

そして水中で出血するのも同様に厄介で、むしろ森の中よりもはるかに危険だ!

噂によれば、サメの嗅覚は極めて発達しており、周囲二千メートルの範囲内なら、わずかな血の気配でさえ感知できるという。

この魔の湖にサメはいないかもしれないが、他の猛獣がいないとは限らない。もっと恐ろしいものがいるかもしれないのだ。

もはや躊躇している場合ではないと悟った私は、すぐに岸にいる蝋黄顔たちにロープで合図を送った。...