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854話

私の側面前方、およそ10メートルほど離れた大きな岩の傍に、人の形をした黒い影が地面に倒れているのに気づいた!

目を見開き、自分の見間違いかもしれないと思いながらも、急いで泳いで近づいた。

しかし、その場所は私がいる位置よりもさらに低く、恐らく水深30メートル近くまで達している。

この深さは、私でさえも微かに体の不調を感じるほどだ。

そしてその人影の傍まで辿り着いた時、私は思わず驚愕した。見間違いではなかったのだ。これは石や水草が作り出した偶然の形ではなく、本物の死体だった。

さらに信じがたいことに、この死体は上半身だけが人間で、下半身は魚の尾を持っていた。

「人魚?鮫人?」

そん...