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79話

この船の残骸の中から、私は消防斧を見つけた。この道具の有用性は疑いようもなく絶大だ。

まず木を切ったり、竹を切ったりするのに使える。これまで石で竹を叩き割っていたが、あれは本当に力も時間も無駄だった。

もちろん、さらに重要なのは、これが武器として使えることだ。たとえ何か猛獣に出くわしても、まったく無防備というわけではなくなる。

それに……劉輝というクズ野郎は、先日私にこてんぱんにやられたが、きっと心の中では納得していないだろう。やはり奴には警戒しておかねばならない。この斧があれば、奴に対する抑止力になるはずだ。

ところが、このとき私と曼姉さんを不安にさせたのは、日が沈んだ後、空が異様に暗くな...